お役立ち歯科コラム
口臭の原因は歯周病だけじゃない?本当の理由と対策
口臭はデリケートな悩みであり、多くの人が気にしているエチケットです。
口臭の原因といえば、歯周病を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、実は歯周病を治療しても口臭が改善されないケースがあります。今回は、口臭の本当の原因と、それぞれに合わせた効果的な対策について解説します。
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Contents
歯周病だけが口臭の原因ではない
歯周病(以前は歯槽膿漏と呼ばれていました)は、歯茎に膿がたまることから「膿が臭いの元ではないか」と考える方もいるでしょう。
確かに膿には臭いがありますが、それだけが他人に不快感を与えるほどの強い口臭の直接的な原因とは限りません。
口臭の主な原因には、以下のようなものが挙げられます。
- 細菌が歯垢を分解する際の臭い
- 歯と歯茎の間に詰まった食べかすの腐敗臭
- 喉の奥にある「臭い玉」(膿栓)
- 胃腸の不調
このうち、1と2は歯周病とも関連がありますが、3と4は歯周病とは直接関係のない原因です。
「臭い玉」(膿栓)は、喉の奥にある白い小さな塊で、細菌や食べかすの集まりです。これを潰すとドブのような強烈な臭いがします。
喉の奥にこれが詰まっている場合、歯周病を治療しても口臭は改善されません。
また、胃腸の働きが弱っている場合も、口臭の原因になります。
この場合も、歯科治療だけでは口臭を根本的に解決することはできません。
口臭の原因別、具体的な解決方法
口臭の原因が歯周病以外にある場合、それぞれに合わせた対処が必要です。
臭い玉(膿栓)が原因の場合
膿栓は、喉の奥にある扁桃腺のくぼみにできるものです。うがいや咳で自然に取れることもありますが、無理に取り除こうとすると喉を傷つける恐れがあります。
うがいの徹底:こまめにうがいをすることで、膿栓が自然に取れやすくなります。
耳鼻咽喉科を受診:耳鼻咽喉科では、専門的な器具を使って安全に膿栓を除去できます。膿栓が繰り返しできる場合は、根本的な治療法についても相談できます。
胃腸の不調が原因の場合
胃腸が弱っていると、消化されなかった食べ物が体内で腐敗し、そのガスが口臭となって現れることがあります。
食生活の見直し:暴飲暴食を避け、バランスの取れた食事を心がけましょう。食物繊維を多く含む野菜などを積極的に摂ると、腸内環境が整います。
消化器内科を受診:慢性的に胃腸の不調を感じている場合は、消化器内科で診てもらうことをお勧めします。
専門医の診断を受けることで、適切な治療や改善策が見つかる可能性があります。
口臭を防ぐための毎日のセルフケア
口臭対策には、歯周病の治療と並行して、日々のケアを徹底することが最も効果的です。
毎日の丁寧な歯磨き:食後の歯磨きを習慣づけ、歯垢や食べかすがたまらないようにします。
口の中を潤す:口の乾燥は細菌が繁殖しやすくなり、口臭の原因になります。ガムを噛んだり、ハッカ成分の入っていない飴をなめたりして唾液の分泌を促しましょう。
生活習慣の見直し:食生活や睡眠不足も口臭に影響します。バランスの取れた食事や十分な睡眠を心がけることで、胃腸の調子を整えることも大切です。
ミント系のタブレットやマウスウォッシュは一時的な効果はありますが、使いすぎると口の中を乾燥させ、かえって口臭を悪化させる可能性があるので注意が必要です。
口臭予防に効果的な歯科医院でのクリーニング
口臭の原因が歯周病だけでないとしても、歯周病を放置するのは大変危険です。
歯周病は、歯と歯茎の間に侵入した細菌が、歯を支える骨(歯槽骨)を溶かし、最終的には歯が抜け落ちてしまう病気です。
歯茎の腫れやムズムズ感があれば、早めに歯科医院で診てもらいましょう。
口臭対策には、セルフケアはもちろんですが、歯科医院での専門的なクリーニングが非常に効果的です。
歯周ポケットの奥深くにある歯垢や歯石、さらに歯の表面についた着色汚れは、普段の歯磨きだけでは完全に除去することが難しいからです。
歯科医院では、専用の器具を使ってこれらを徹底的に取り除き、歯周病の進行を抑え、口臭の原因を根本から除去します。
あべのグリーン歯科では、クリーニングにエアフローという機器を使用しています。
微細なパウダー粒子をジェット水流で吹き付けることで、歯の表面や歯周ポケットの汚れ、バイオフィルム(細菌の集合体)を効果的に除去し、歯本来の白さも取り戻せます。
まとめ
口臭の原因は一つとは限りません。まずは歯科医院で歯周病のチェックとクリーニングを行い、日々の丁寧なケアを実践することから始めましょう。
それでも改善が見られない場合は、別の原因を探る必要があります。
口臭でお悩みの方は是非あべのグリーン歯科へお越しください。